【評価】『メタルギアサヴァイヴ』の序盤を遊んでみたので、率直な感想を述べる

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メタルギアサヴァイヴのPVが初公開された時、当サイトではこんな記事を書いた。

 

過去記事:なぜ『メタルギア サヴァイヴ』は、PVからしてクソゲー臭がMAXなのか?

 

そして月日は経ち、2018年2月21日にメタルギアサヴァイヴが発売してしばらくした後、こんなお便りが届いた。

「メタルギアサバイブ意外に悪くないと思いましたので、よろしければレビューお願いします」

 

ゲーム開発者ブログの端くれとして、PVを叩くだけ叩いて買いもせずにスルーのまま、では立つ瀬がない。

その挑戦、受けて立とう(?)

……ごめんなさい、リクエストありがとうございます。

 

 

 

昨日(2018年3月14日)買ってきて、Chapter 5まで遊んでみたので、ざっくりと感想を書いていきたいと思う。

購入を迷われている方の参考になれば幸いだ。

 

 

意外によく作られたサバイバルゲーム

先に結論から書いてしまうが、メタルギアサヴァイヴは面白い。

小島監督、及び従来のメタルギア信者の望む記事にならず申し訳ないが、面白いものは面白い。これは事実だった。あくまで序盤の感想ではあるが……。

 

具体的にどこが面白いかって、まず第一にサバイバルゲームとしての骨太なゲーム性。

序盤、地獄(ゲーテ)と呼ばれる仰々しい使い回しステージに放り込まれた後、いきなり飢餓に襲われる。

食糧を確保して空腹を満たさないと体力の上限値が、水を確保して喉を潤わさないとスタミナの上限値がどんどん減っていく。

 

この減りがまた生易しいものではなく、MAXまで補充しても30分持たずに底を尽きるのでは無いかという速さだ。

……実際に図ってないので知らないけど。あくまで体感的な速さね。

 

 

まずはその辺を歩いている羊を殴り倒してから槍で仕留めて肉を剥ぎ取り、キャンプファイヤーで調理して腹を満たす。

水の入った瓶をフラフラになりながら探し、死ぬ寸前で飲み干して一時的な喉の潤いを得る……。

 

聞いただけでゲンナリしそうな状況だが、実際に遊ぶとこれが楽しい。

というのも、潜入ミッション中も刻一刻とこの数値は減り続けるため、ステルスゲームにありがちな「1匹ずつ誘い出しては地道に倒す」戦術が通用しない。

いや、通用しないわけではないが、あまり悠長に時間をかけていると、空腹と水分不足でどんどん不利になっていく。

 

かと言って、敵の火の海に突っ込もうものなら、あっという間に死んでしまう。

最初は1体ずつ攻撃できる槍しか無い上に、敵のワンパンが結構痛いので、数発もらうだけで致命傷になる。

 

 

▲数体に囲まれるだけでも、危険な状況になる

 

 

少ない戦力で慎重に攻める必要があるが、短期決戦を挑まないとどんどんジリ貧になっていくという、なかなか緊張感の高い駆け引きが生まれるのだ。

……どうしよう、IGNのレビューと同じこと書いちゃったな。

 

武器の使い分けもよくできていて、槍は乱戦に弱いもののフェンスの向こうにいる敵を一方的に攻撃できるので、特に防衛戦で真価を発揮するし、マチェットは複数の敵を高火力で攻撃できる。

弓は中距離の敵を物音立てずに仕留められるが、弾数制限がある、など。

 

序盤なのに鬼畜なシチュエーションが多く、なにも考えずに突っ込むとあっけなくゲームオーバーになる。

が、少ない手持ちをよく見ると突破口が用意されていて、敵の出現パターンを覚えて対策を練ることで活路が切り開けるようになっている。

プレイを進める度に新たな戦術の発見があり、手厳しいながらも巧みにプレイヤーを上達させる点で、チュートリアルはかなり丁寧に作られていると言える。

 

 

 

なにかと焦らせてくるゲームバランス

ここまで褒め言葉ばかりをつづってきたが、手放しで高評価できるものでもない。

 

先ほど述べた空腹と水分不足だが、減りが早い。

早い上に資源はそこまで豊富じゃないので、常に餓死に怯えながら探索を急かされることになる。

食料となる羊は、序盤のみ再ロードで無限湧きするものの、食糧は倉庫に預けたとしても時間経過で腐る。

 

加えて、ベースキャンプ(拠点)にいる間も、装備を確認したり防衛施設をクラフトしている間も、飢餓は進行する。

PSボタン長押しで呼び出せるクイックメニュー中はゲームが停止することが分かって安心したものの、ゲーム内にはポーズ画面も無いため、それを知らない人はおちおちトイレに行くことも許されないし、スマホで攻略情報を眺めるなんてもってのほかだ。

いくらなんでも、これはやりすぎである。

 

 

戦闘の難易度もさることながら、この飢餓をどう乗り越えるかが序盤は本当にきつい。

探索も最低限におさえ、行き着いた先で全力の戦いを繰り広げる。

ヘトヘトになって帰還しても休む間はなく、装備の点検も迅速にこなし、食糧を確保してすぐ次のエリアへ。

 

少しは休ませてほしい。

 

この、手応えは面白いが休ませる間もない焦燥感から逃れるには、結局のところゲームを閉じるしかない。

成長要素があるため、恐らくは食糧も水も確保しやすくなるのだろうが、せめて心の休まる場所ぐらいはあっても良かったのではないかと思う。

 

 

 

 

再三言われているが、メタルギアではない

1つ断っておくと、僕はメタルギアファンではない。小島監督は好きだが熱心なファンでもなく、純粋に面白いゲームを遊びたいだけだ。

その上で改めてメタルギアサヴァイヴを見てみると、なるほどやっぱりメタルギアではない。

 

なにをもってメタルギアと判断するかは人によりけりだが、小島監督は「あくまで僕の中では」と慎重に前置きしつつ、「メタルはポリティカルフィクション(政治ネタを扱うジャンルのフィクション)であり、エスピオナージ(諜報・スパイ組織)な作品なので、ゾンビなんか出るわけない」とコメントしている。


▲メタルギアサヴァイヴは、コナミ退社前に小島監督が残した最後のプロジェクトなのでは?という噂を一蹴したコメント

 

要するに、スパイ組織が絡む政治フィクションが、彼にとってのメタルギアであり、それを踏まえると、(あくまで序盤の感想だが)メタルギアとは程遠い。

そもそも世界観がよく分からない。未知の生命体に汚染された死の世界で、人間はおろか水まで汚染されているが、その割に羊や犬はのうのうと闊歩している。

あまりの水不足に、致し方なく泥水をすすっては細菌感染で嘔吐を繰り返す割に、拠点にいる味方NPC達は腹も減らないし水も飲まないで生き延びる。

異次元に飛ばされたのに、元の世界とはしっかり通信ができ、だが元の世界に帰ることはできない。

 

ゲームを進めることで明かされていくものだろうが、やはり小島監督の退社騒動もあって、取ってつけた感はどうしても拭いきれない。

長年メタルギアを愛し続けてきたファンには、許せないものも多分にあるだろうなと思うと、心中お察しする。

 

 

 

その他

すでにご存知の方も多いが、このゲームには課金要素がある。

既存キャラを残した状態での新規プレイや、倉庫の拡張に課金が絡む。クリアする上では全く不要との声も多いが、目につく場所に課金システムがあるのは確か。

 

また、シングルプレイをする際にもサーバーへのログインが必須であり、これはコナミがサービスを終了したら遊べなくなることを意味する。

どうやら売上的には大失敗だったらしく、ソシャゲとスポーツジムへと舵を切る今のコナミがメタルギアサヴァイヴをどれだけ存命させるつもりなのか、不安は残る。

 

参考記事:コナミのゲーム離れが深刻化。「やっとゲーム以外の事業を手に入れた」

 

 

 

 

まとめ

ゲームとして見ると確かに面白いが、いろいろな意味で心にダメージを負うハードなゲームだった。

純粋にゲームを楽しむ目的で言うなら、飢餓さえ解決すれば文句なしに面白いため、プレイヤーの育成や拠点の拡充によって補われていくものだと信じたい。

 

マルチプレイはまだ遊んでいないし、シングルプレイもまだ先が長いので、じっくり遊んでいこうと思う。

最後に、おすすめかと言われると、僕は顔をしかめつつ「メタルギアかどうかにこだわらなければ、おすすめ」と答える。

そんなゲームです。

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